ゼロから立ち上げの挑戦。守りを固め、次は攻めへ。
経理は、会社のお金の流れを支える要のポジション。株式会社エムステージグループの経理チームは、複数のグループ会社の経理業務を一手に引き受け、グループ全体の経営を支えています。今回は、経理チームのマネージャーである佐山さんに、立ち上げから基盤づくりまで、これまでの歩みを伺いました。
株式会社エムステージグループ 経理チーム 佐山さん
2022年、株式会社エムステージグループに入社し、経理チームの立ち上げに従事。現在は自ら実務を担いつつ、マネージャーとしてチームを牽引。FY2025年度 四半期MVPに選出。
ーー まずは、エムステージに入社したきっかけを教えてください
前職では、レストランや宿泊予約を手掛ける企業で、販売管理を中心とした経理業務を担当していました。さらなるスキルアップをめざして転職を考えていたとき、出会ったのが当社です。医療従事者の家族が身近にいたこともあり、医療業界には以前から関心がありました。求人内容も前職と重なる部分が多く、これまでの経験を活かせると感じたことが応募のきっかけです。
実は当時、経理職の募集はなく、前職と業務内容が似ていた事業推進職に応募したのですが、面接で「経理チームの立ち上げに参加しませんか」と声をかけていただいたんです。会社の新しいフェーズに関わることができる、そのチャンスに強く惹かれました。
ーー 現在の担当業務について教えてください
仕訳入力から月次・年次決算、納税対応、経費・給与の振込承認、税理士折衝、税務調査対応まで、経理に関する幅広い業務を担当しています。常に意識しているのは業務効率の向上です。限られた時間のなかで、イレギュラーな対応にも柔軟に動けるように、日々の効率化を心がけています。具体的には、毎月業務スケジュールを立て、ルーティン業務の改善点や課題をメモに残し、翌月の運用に活かすようにしています。小さな積み重ねではありますが、スピードや精度の向上につながり、より効率的な運用が実現できています。
ーー 立ち上げから携わった経理チームも、現在は5名体制になりましたね
はい。仲間が増えたことで、より安定した体制が整い、とても心強く感じています。現在はチームのマネジメントも任せていただいており、「どうすれば全員が安心して数字と向き合えるか」を常に考えています。
この春、四半期のMVPをいただいたのですが、これは個人の成果ではなく、チーム全員の努力の結果だと思っています。メンバー一人ひとりが責任を持って基盤づくりに取り組んできたことで、グループ各社の役員に経理情報を的確に共有できる体制が整いました。その成果を評価してもらえたことが嬉しかったですね。

ーー マネジメントを行ううえで、大切にしていることはございますか
「メンバーの味方であり続けること」です。困ったときに気軽に相談できる雰囲気をつくるために、どんなに忙しくても手を止めて話を聞くようにしています。課題があれば一緒に考え、透明性のある情報共有を心がけています。
この考え方のきっかけは、前職で出会った尊敬する上司の姿です。システムの入れ替えやコロナ禍で業務が逼迫していた時期も、「責任は自分が取るから、まずやってみよう」と、いつも前向きに背中を押してくれる方でした。その姿を見てきたからこそ、私も同じように、周囲を支えられる存在でありたいと思っています。
ーー 経理体制の整備において、印象に残っている出来事はありますか
会計処理のルールを「期中現金主義」から「発生主義」に切り替えたことです。以前は顧問税理士が仕訳入力を担っていたため、ルール変更には懸念の声もありました。そんななか、新しいルールに基づいて作成したデータを税理士から「素晴らしい」と評価していただけたときは、大きな達成感がありました。
この変更により、毎月の費用を正確に把握できるようになり、グループの連結決算でも整合性が取れるようになりました。新たに加わるグループ会社も同じルールで運用できており、今では社内の透明性を支える大きな基盤になっています。
ーー 今後の目標を教えてください
大きなチャレンジは「会計システムのリプレイス」です。より高度なシステムを導入し、業務効率を一段と高めていきたいと考えています。前職でもリプレイスを経験していますが、当時は業務が逼迫し、とても大変でした。だからこそ今回は、その経験を活かし、しっかりと事前準備を整えてチーム全体でスムーズに進めたいと思っています。
また、経理チームとしてのこの2年間は、フローの整備やミスのない業務環境づくりといった「守り」の基盤構築に注力してきました。現在はチームの稼働も安定し、月次試算表もスムーズに提出できるようになっています。これからは「攻め」の姿勢で、作成した数字をどう経営に活かすか、役員にどう伝えるかといった視点を持って、戦略的な経理のあり方を追求していきたいと考えています。
ーー 数字の裏には、経理チームの努力と思いがあることを改めて感じました。貴重なお話をありがとうございました



