“仕組み”だけに頼らない。人の思いが支える健康診断予約代行

健康診断に関わる予約業務や事務処理は、人事担当者にとって大きな負担となります。株式会社ミライトが提供する『健康診断トータルサポート』は、そんな煩雑な業務を一手に引き受け、企業の健康経営を支援しています。今回は、創業期からサービスを支えてきた志村さんに、現場から見るミライトの「これまで」と「これから」をお伺いしました。
株式会社ミライト 事業推進グループ 志村さん
高校卒業後、地元の文化ホールで影アナウンスとして従事。その後、声優としてアニメの吹き替えや歌手活動、ラジオ番組など多岐にわたり活躍。2007年に株式会社ミライトに入社し、予約代行業務や請求業務を担う。
――まずは、ご経歴を教えてください
高校卒業後は、地元の文化ホールで影アナウンスの仕事をしていました。公演前の諸注意事項をアナウンスしたり、幕間をつないだりと、いわゆる場内アナウンスです。そこで同僚から「志村さんの声は素敵だね」と声をかけていただいたことが、声優を志すきっかけになりました。
声優としては、アニメの吹き替えにとどまらず、イベント出演や歌手活動、ラジオ番組など幅広く活動し、約10年間この道で仕事をしてきました。中でも印象に残っているのは、CDデビューを果たしたことです。まさか自分の歌がCDになって店頭に並ぶとは思っておらず、本当に夢のような経験でした。今でもカラオケで自分の曲を見るたびに、不思議な気持ちになります。幕張メッセやパシフィコ横浜といった大舞台で、衣装を着て歌い踊るアイドルのような活動をさせていただいたことも、大切な思い出の一つです。
――株式会社ミライトに入社したきっかけや決め手を教えてください
声優として活動していた当時から、「30歳を迎えたタイミングで一度、自分の人生を見つめ直そう」と決めていました。声優の仕事には大きなやりがいがありましたが、生活リズムが不規則で、心身ともに疲れてしまうこともありました。10年間続けてきたことで「やり切った」という気持ちも芽生えていたため、次のステップを模索していたところ、ご縁があり、ミライトでアルバイトを始めることになったんです。
学生時代、看護師をめざして朝から晩まで勉強していた姉の姿をずっとそばで見ていたこともあり、医療の世界には自然と尊敬と憧れの気持ちを抱くようになりました。そんな医療の現場を、間接的にでも支えられることが素直に嬉しく、「ここでなら、新しい人生を歩んでいける」と感じたあのときの思いは、今でも鮮明に覚えています。

――入社当時の組織の状況や業務内容について教えてください
私が入社した当時は、社員とアルバイトを合わせてもわずか4〜5名という小さな組織でした。業務の役割分担もほとんどなく、予約対応からデータ入力、請求処理まで、すべてを一人でこなすような体制でした。やりがいを感じる一方で、誰かが急に休むと業務のフォローが難しくなるという課題も抱えていました。
現在では業務が分担制となり、体制が整ってきています。社員の人数が増えたことで、報告・連絡・相談の重要性がより意識されるようになり、情報の「見える化」や記録の共有といった取り組みも進んでいます。制度や仕組みも少しずつ整備され、まさに「企業としての成長」を実感しながら、一緒に歩んできたと感じています。そのような体制のなかで、現在私は「請求担当」として、クライアント企業への明細作成や請求書の発行を主に担当しています。金額やデータの正確さが求められる業務であるため、常に責任感を持ち、丁寧かつ正確に取り組むことを心がけています。
――職場の雰囲気はいかがですか
全体的にアットホームで、チームの垣根を越えて積極的にコミュニケーションを取る風土があります。明るい雰囲気のなかにもメリハリがあり、誰一人手を抜くことなく、全員が目の前の仕事に真剣に取り組んでいます。また、メンバー同士が自然と助け合う文化が根付いていて、誰かが困っていれば、部署や役職に関係なくすぐに声がかかるような職場です。分からないことがあっても気軽に相談できる空気があり、上司との1on1の時間も定期的に設けられているため、小さな悩みも安心して話せます。お互いを支え合いながら、成長していける環境だと感じています。
――ミライトのサービスには、どのような強みがあると思いますか
お客さまの要望に、柔軟に応じられる対応力です。企業や健康保険組合ごとに異なる対応が求められる健診予約代行サービスにおいて、画一的なサービスでは対応しきれないケースもあります。ミライトでは、複数の対応パターンを用意することで、それぞれのお客さまに最適な形で、サービスを提供できる体制を整えています。もちろん、時代の流れとともにお客さまのニーズは変化していくものなので、別の観点からも他社との差別化を図っていく必要があると感じています。
また、電話対応にも力を入れており、単に業務的に処理するのではなく、お客さま一人ひとりに寄り添う姿勢を大切にしています。 「システムで完結する」ことが当たり前になりつつある今だからこそ、こうした「人の力」こそが、私たちのもう一つの大きな強みだと感じています。

――健康経営が重視されている昨今ですが、受診率はいかがでしょうか
健康診断を受ける方の多くは、特に症状があったり体調が悪かったりするわけではありません。そのため、どうしても緊急性が低く感じられ、結果として受診率が下がってしまうという問題があります。私たちは、従業員の皆さんがより良い生活を送るためのサポートをしているという意識で業務に取り組んでいます。だからこそ、「受診率を上げていきたい」という思いはとても強く持っています。
現在は、企業の対象者の方全員に受診していただくことをめざして、予約ができていない方には積極的にアプローチしています。健康診断の大切さをしっかり伝えながら、一人でも多くの方に受診いただけるよう、丁寧な対応を心がけています。
――今後チャレンジしてみたいことはありますか
請求チームの体制が整い次第、もう一度、予約代行業務に挑戦したいと考えています。時代とともに業務内容やシステムも大きく変化しているため、改めて現場に立ち、学び直したいですね。これまでさまざまな業務を経験してきたからこそ、視野を広く持ち、業務改善の提案などにもつなげていけたらと思っています。これからも、ミライトのメンバーと同じ方向を向いて成長していけるよう、私自身もチャレンジを続けていきたいです。
――“仕組み”の先にある人の思い。それこそがミライトの強みなのかもしれませんね。本日は貴重なお話をありがとうございました。