医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援を提供する株式会社エムステージ(東京都品川区、代表取締役:杉田雄二)は、エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の登録医師のうち男性医師 367名に「育休」に関するアンケート調査を実施しました。
■調査背景
近年、男性の育児休業取得が注目され、取得率向上に向けて取り組む企業も顕在化しています。2023年には、民間企業での男性の育休取得率が初めて 3 割を超え、過去最高を記録しました。男性の育休取得が職場で「当たり前」として受け入れられつつあるなかで、医療現場ではどのような状況なのでしょうか。医師などの男性医療従事者にとっても、育休を取得しやすい環境が整っているのでしょうか。そこで今回は、11 月 19 日の「いい育児の日」「国際男性デー」に向けて男性医師 367 名に育休取得状況や、今後の育休に対する考えについてアンケート調査を実施しました。
■調査結果のサマリー
○育休の取得状況について
・子どもがいる男性医師の9.9%育休の「取得経験あり」
・育休を取得しなかった理由は「取得するという考えがなかった」が最多
・勤務先は「育休を取得しやすい」3 割未満に留まる
○今後の育休取得について
・2 人に 1 人以上は育休取得を希望
・育休を取得しやすくするには「労働環境の整備が必要」
■育休の取得状況について
1. 子どもがいる男性医師の9.9%育休の「取得経験あり」
子どもがいる男性のうち、育休を取得したことが「ある」と回答した医師は 9.9%となりました。民間企業の 2023 年度の男性の育休取得率が 30.1%※であったことから、民間企業と比べ男性の育休取得が進んでいない結果となりました。
※出典:「令和 5 年度雇用機会均等基本調査」(厚生労働省)
2. 育休を取得しなかった理由は「取得するという考えがなかった」が最多
子どもがいるが、育休を取得しなかった理由について、「取得するという考えがなかった」(137)が最も多く、次いで「仕事が忙しく、職場に言い出せなかった」(100)、「収入が減ることに抵抗があった」(42)、「今後のキャリアへの影響を懸念した」(29)が続く結果となりました。
3. 勤務先は「育休を取得しやすい」3 割未満に留まる
勤務先には男性が育休を取得しやすい雰囲気が「ある」と回答した医師は 8.4%、「どちらかといえばある」と回答した医師は 18.0%となり、勤務先で「男性育休」が取得しやすいと感じている医師は 3 割未満に留まる結果となりました。
一方、女性が育休を取得しやすい雰囲気が「ある」と回答した医師は 30.0%、「どちらかといえばある」と回答した医師は 39.5%となり、約 7 割が勤務先で「女性育休」を取得しやすい雰囲気があるという結果となりました。この結果から男性の育休と女性の育休との間に、「取得しやすい雰囲気」という点で大きな違いがあることがわかりました。
■今後の育休取得について
4. 2 人に 1 人以上は育休取得を希望
今後子どもができた場合、育休を「取得したい」と回答した医師は 34.7%、「できれば取得したい」と回答した医師は 22.7%となり、男性医師の 2 人に 1 人以上は今後育休を取得したいという意向がある結果となりました。
5. 育休を取得しやすくするには「労働環境の整備が必要」
今後、育休を取得する医師と周囲の医師がうまく協業していくために必要と感じることに関するフリー回答では、勤務先の労働環境の整備に関するコメントが最も多く見られました。また、医師同士の理解に関するコメントや、現場への感謝、人員の確保などのコメントも見られました。
Q. 育休を取得する医師と周囲の医師がうまく協業していくために必要だと感じることは何ですか。(フリー回答)
<労働環境に関するコメント>
・仕事量が増える医師へのインセンティブを与える。また、当直や外来など人手がいるところは管理職医師
も積極的に役割分担するような体制づくり [30 代/腎臓内科/勤務医(国立の大学病院)]
・人員が減った分の負担が増えても給与に反映されるわけではないため、労働を正しく評価するシステムが
必要 [40 代/総合診療科/勤務医(民間病院)]
・仕事をカバーする周囲の医師に対しての、賃金の上乗せ [60 代以上/産婦人科/勤務医(民間病院)]
・他の人が上手くカバーできる体制構築が重要 [30 代/呼吸器外科/勤務医(民間病院)]
<その他のコメント>
・現場への感謝を忘れないことが大切 [40 代/健診・ドック/勤務医(フリーランス)]
・お互い様の精神 [40 代/糖尿病内科/勤務医(私立の大学病院)]
・周囲に対する感謝の気持ち。育休明けの勤務態度 [60 代以上/消化器内科/勤務医(診療所・クリニック)]
・同僚医師の理解。職場は、育休の経験がある医師の方々が多く、幸いだった [40 代/リウマチ科/勤務医(民間病院)]
■アンケート調査概要
・「育休」に関するアンケート
・調査対象:株式会社エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』に登録する会員男性医師
・調査日:2024年08月20日~08月27日
・調査方法:webアンケート
・有効回答数:367
※引用・転載時には「株式会社エムステージ」とクレジットを明記下さい。
■医師求人サイト『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』について
延べ 4 万人以上の医師が登録する、医師向け転職求人サイト、アルバイト求人サイトです。多様な働き方を推進し、医師不足・医療従事者の過重労働などの課題解決をめざしています。
『Dr.転職なび』:https://tenshoku.doctor-navi.jp/
『Dr.アルなび』:https://arbeit.doctor-navi.jp/sh
■ 株式会社エムステージ
「すべては、持続可能な医療の未来をつくるために」をビジョンに、医療従事者のキャリア支援・医療機関向け採用支援と事業場向け産業保健サービスを提供しています。
<会社概要>
商 号:株式会社エムステージ https://www.mstage-corp.jp/
代表者:代表取締役 杉田 雄二
設 立:2003 年 5 月
所在地:〒141-6005 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower5 階
事業内容:医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援
本件に関するお問い合わせ先
エムステージグループ
ブランド戦略室 コーポレート広報(TEL: 03-6867-1170 MAIL: pr@mstage-corp.jp)