開発に、主体的な「思い」をのせる。急成長を遂げる、エムステージコミュニケーションズの現場の意識

エムステージグループのプロダクト開発、クリエイティブ企画・制作を一手に担う、エムステージコミュニケーションズ。現場のメンバーはどのような思いで、どのようなプロダクト開発をおこなっているのでしょうか。
プロダクト開発部の一線で活躍する、開発チームリーダーの高濱さんに伺いました。

株式会社エムステージコミュニケーションズ 
プロダクト開発部 開発チームリーダー 髙濱さん
ワークスアプリケーションズを経て、2021年1月エムステージコミュニケーションズに入社。
医療人材サービス関連の開発チームリーダー。

――よろしくお願いします!まずはこれまでのご経歴を教えてください

前職は、主にHRに関わる基幹業務ソフトウェア(ERP)の提供・コンサルティングサービスを行う企業でした。そこで新卒から6年程、エンジニアとしてキャリアを積みました。
「自分で試行錯誤して考える」ことを重視する社風であったため、先輩に教えてもらうのではなく自分で機能を考えたり、どうすれば実装できるかを見つけ出す必要がありました。
もともと大学は文系でエンジニアリングの知識がなかったので、大変な面もありましたが、ものづくりの楽しさや考え方を学ぶことが出来ました。

――「ユーザーをイメージしながら開発する」思考を学ばれたとか

そうですね。そこでは、まずは開発するシステムの「カタログ」つくりから始めることを大切にしていました。作りたいシステムのキャッチコピーを考え、ユーザーがそのシステムを使用する価値を設定し、実現するためにどんな機能が必要なのかを具体的に書き出して、そのシステムの「カタログ」として落とし込むんです。

プログラミングの言葉ではなく、ユーザーのことをイメージした「どんな課題解決を実現したいのか」という言葉を視点に考えることで、常にユーザーをイメージしながらシステム開発をおこなうクセがつきましたね。

――その後、エムステージコミュニケーションズに入社されたのは、どのような背景があるのでしょうか

6年間で多くの課題解決にかかわり、やりたかったことを成し遂げることが出来ました。ここでやれることは、全てやりつくしたなという達成感を得た中で、次のステージで新しい課題に挑んでいきたいと思うようになったのです。

転職にあたっては、数千人規模の企業にいたので、次はもう少し小さな組織で自分の力を試してみたいという思いがありました。また、HRの課題解決にかかわるシステムに長年携わってきたので、引き続きHRの領域で、新たな課題解決に挑戦したいとも考えていました。
その中で声をかけて頂いたのが、エムステージコミュニケーションズでした。

それまで知ることのなかった医療人材業ですが、医療人材不足などの大きな課題があり、非常に社会的意義の高い事業だと感じました。
また組織作りも含めて、これから開発部門を強化していくというフェーズでしたが、そこにも面白味を感じて入社を決めました。今から2年前、21年1月のことです。

――まさにエムステージコミュニケーションズ始動のタイミングでしたね当時の思い出を教えてください

入社当時は、まだ開発の体制が整っていなかったことから、外部委託で開発していたサービスも多くありました。そこでまずは、開発のために必要なツールやシステムを導入することから始め、委託していた開発を少しずつ内製化していきました。
担当したのは、今もずっと携わっている弊社の主力サービス『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』です。

外部委託ではなぜダメなのか――。それは、内製化することで、開発に主体的な思いを乗せることができるからだと考えています。「持続可能な医療の実現のために、何をすべきなのか」「ユーザーエクスペリエンスを高めるために何が必要なのか」ユーザーをイメージし、その先の課題解決にいかにこのサービスで貢献するのかを思考し、形にしていきました。

――同時に、新規事業であった医療機関向け製品/サービスの比較・資料請求サイト『M.PLAT』のサービス開発も担当され、その年の新人賞にもノミネートされましたね

試行錯誤の連続でしたが、今、それが基盤となってサービスが充実し、組織が大きくなり、社会に貢献できる幅が広がっていると思うと、とても嬉しく思います。

――現在はどのようなサービスを担当されているのでしょうか

現在はエムステージの医療人材事業に関する開発チームリーダーを担っています。
より使いやすく、価値の高いものになるように、『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の求人サイトのアップデートを行うと共に、その裏側の管理システムの運営保守も担当しています。

目の前の「医療機関の医師不足」の問題は新型コロナによる環境変化でさらに大きな課題となり、また2024年に施行を控える医師の働き方改革など、医療業界は大きな変化が続きます。
医師の働き方改革では、労働時間の上限規制が入ることから、これまでのように働けなくなる医師が増えると予想されています。これまでアルバイトされていた先生の多くが勤務できなくなり、アルバイトの先生によって医師不足や常勤医師の負担軽減に対応していた医療機関では、医師が採用できなくなるかもしれないと懸念されているのです。そうした中で、医局派遣などにも頼れなくなる医療機関が出てくることも予想されるので、弊社のように働きたい医師と医療機関をつなぐ場は、より重要度を増すのではないかと考えています。

また「宿日直許可」を取得している施設では、宿日直が労働時間としてカウントされないのですが、求人探しにおいてこうした施設情報がきちんと担保できているかどうか、は非常に重要になります。
『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の求人検索時に「宿日直許可」の取得施設を検索できるような仕様を加えたり、こうした変化に対応した取り組みを随時進めています。

『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』は現在、医療機関の医師採用インフラの一つになっていると思っています。このインフラを今後もきちんと維持していけるように、そしてちょっとしたアップデートも大切に、さらにユーザビリティの高いサービスを目指していきます。

――2022年10月に新しくグループ会社に加わった株式会社Rakusaiのサービス『Rakusai JOB DATA』の新規開発も進めておられるとか

はい。これは医療機関の求人をデータベース化し、全国の医師紹介会社に共有することで、医療機関の採用確度を高めるサービスです。これまでは医療機関から求人を頂いたら、自社でマッチングをおこなっていましたが、そうではなく一つでも多くのベストマッチを増やすために、私たちが直接、採用を決めなくてもいいという考えのもとに生まれたサービスです。
私たちが作ったシステムで、こうした新たな価値を創造し、採用に困っている医療機関に貢献できることは大きなやりがいです。

――自社(グループ)事業のプロダクト開発・改修ということで、各事業部とのコミュニケーションもとりやすい部分があるのでしょうか

それは大いにあります!毎週、事業部メンバーも含めたチームでMTGをおこない、現場(ユーザー)の反応やニーズを共有してもらっています。また、開発の反響や売り上げなどの数字を共有してもらうこともあり、自分の仕事がしっかりと役に立っていることを感じることができます。この事業部との距離の近さはやはり嬉しいです。

――チームリーダーとしてはいかがでしょうか

私を含めると4名のチームで医療人材サービスを担当しています。
皆さん優秀な方ですので、コミュニケーションとしては、進捗を管理しながら随時皆さんの相談に乗っていくような形で、イメージとしてはタテの関係ではなく、ヨコのコミュニケーションで動いています。

よい関係性のチームですが、チーム組織としての機能をさらに向上させるために、マネジメントスキルも高めていきたいと考えています。そして、メンバーそれぞれが目の前のものを作業として捉えるのではなく、ユーザーのためになっている、「持続可能な医療の未来」に貢献できている、と感じられるようなコミュニケーションをとっていきたいです。

またもうひとつリーダーのやりがいとしては、機能をどういうものにしていくのか、その詳細設計を担う立場でもあることです。どのようにその課題をクリアしていくのか、頭を悩ませることも多いですが、そこを突破した時は本当に面白いしやりがいを感じますね。

――今後の意気込みについて教えてください

昨年、CTOの尾澤さんもジョインされ、今年は大阪オフィスも開設されました。
やるべきこと、やるべき人が着々と形として整ってきている状況を目の当たりにしている日々です。
そして今後、さらに大きくなっていきます。

エムステージコミュニケーションズという体系だった組織になり、これから成熟していこうというタイミングです。その中にいて、これからもそれを体験できるというのは本当に面白いフェーズだなと感じています。

一方で、形が出来てきた中で、より一層、中身を整備していかないといけません。解決すべき課題は多く、やるべきことはたくさんあるので、さらに開発に集中できるフローを構築したいですし、引き続きインフラやサーバーも整えていきたいです。そして共にプロダクト開発を担う、より多くの仲間を募集しています。

この環境を楽しみながら、「持続可能な医療の未来」に向けて個人としても組織としても、成長していきたいと思います。

――お話ありがとうございました!