医師の51%は年末年始も勤務予定。アルコール関連の患者対応はトラブル頻発。 多忙な医師の年末年始事情をアンケート調査

医師人材総合サービスを手掛け、「Dr.転職なび」「Dr.アルなび」を運営する株式会社エムステージ(東京都品川区、代表取締役社長:杉田 雄二)は、会員医師を対象に年末年始の働く環境に関するアンケート調査を実施しました。

■ポイント

  • 医師の年末年始の勤務担当の決め方。中には、あみだくじ・医長の独断・年功序列も!
  • 年末年始はお餅の誤嚥と急性アルコール中毒が急増。泥酔患者のトラブルも発生。
  • 医療を享受する側も自己管理を徹底し、医療へのかかり方を見直す必要がある。

■調査結果

<1>不眠不休の医療現場では、年末年始も勤務のある医師が過半数を占めました。
Q. 今年の年末年始の勤務予定はありますか?

今年の年末年始の勤務予定はありますか?650

<2>年末年始の勤務担当を決める方法は「話し合いや希望を募って決める」、「くじ」、「医局長や上司、事務などある職務の人による独断」 という順に回答が多く見受けられました。また、年末年始の勤務はすべて非常勤医師が担当という医療機関もあるようです。
Q. 年末年始の勤務担当はどのように決めていますか?

■話し合いや希望を募って決める

“ゴールデンウィークなどの他の連休の担当と合わせて公平になるように決める”(内科/男性)
“自分の働ける日を記載する”(整形外科/男性)
“11月下旬に希望の有無を聞かれる”(健診/女性)

■くじ

“院長を除きくじ引き”(整形外科/男性)
“あみだくじ”(呼吸器内科/女性)
“希望および埋まらないところはくじ引き”(循環器内科/男性)

■医局長や上司、事務などある職務の人による独断

“医局上層部の気まぐれ”(消化器内科/男性)
“医長の独断”(救急科/男性)
“事務が勝手に決めてしまう”(消化器内科・総合内科/男性)

■非常勤医師の採用

“非常勤医師のみ”(神経精神科/男性)
“年末年始の当直は外部バイトを採用”(消化器内科/男性)

■勤務歴順、年功序列

“どうしてもこの日はダメ、と言う人は優先するが、それ以外は暗黙の年功序列”(外科/女性)
“若手で回す”(呼吸器外科/男性)

<3>年末年始の勤務で多くの医師から寄せられたエピソードが、お餅を喉に詰まらせた患者と急性アルコール中毒の患者。さらには喧嘩で怪我をして搬入された患者のエピソードも。年末年始は医療機関側のリソースも限られたものになることが多いです。お酒の飲み方やお餅の食べ方といった私たちの自己管理も見直すべきでしょう。
Q. クリスマスや年末年始の勤務で印象的だったエピソードを教えてください。

■年末年始に増える、お餅の誤嚥と急性アルコール中毒

“10歳の急性アルコール中毒がきて、「正月ぐらい飲ませて悪いか!」と逆ギレする親に閉口した”(内科/男性)
“アルコール中毒は多くて嫌になりました”(整形外科/女性)
“年始に餅を詰まらせた老人に家族が掃除機で吸引して救急搬送されたことがあったが血気胸となり処置に苦慮したことがある”(循環器内科/男性)
“高齢者の餅詰まりによる窒息CPA症例が増加”(循環器内科/男性)
“高齢者の餅の気管閉塞は減りませんね”(消化器内科・心療内科・緩和ケア科/男性)
“喧嘩した人が搬入された”(内科/男性)

■年末年始の忙しさが伝わるエピソード

“手術室で年越し”(呼吸器外科/男性)
“病院の屋上で初日の出を見た”(消化器内科/男性)
“元日当番日に4件の急性冠症候群が搬送されてきた”(循環器科/男性)
“研修医の時、12月31日に除夜の鐘と同じ数の患者が来た”(外科/男性)

アルコール関連の対応で困ったことはありますか?650

<4>時節柄、特に医師を悩ませそうなこととして、アルコール関連の対応にフォーカスして伺ったこの質問。「アルコール関連の対応で困ったことがある」医師が40%に及びました。急性アルコール中毒以外でも、泥酔患者同士の喧嘩トラブル、診療をしようとする医師への抵抗が挙げられました。トラブルへの対応に普段以上の人員を割かなければならないこともあり、大きな負担となっている様子が窺えます。
Q. 忘年会や新年会などお酒を飲む機会の多い年末年始。アルコール関連の対応で困ったことはありますか?どのようなことでお困りになりましたか?

“喧嘩した二人ともが同じ病院に来て、第2ラウンドが始まりそうになったこと“(放射線科/男性)
“単なる酔っ払いがくる”(消化器内科・産業医/男性)
“帰れるのになかなか帰ってくれない”(外科/男性)
“勝手に救急車で運ばれてきたのに、いざ診察しようとすると非協力的な人が多い”(内科/男性)
“お祭りの時期と忘新年会の時期は、救急外来の待合も救急車もアル中が多く、付き添いまで酔っ払いであることが多く、騒がしいし、他の救急外来患者からすればかなり迷惑だと思う”(外科/女性)
“暴れたり、吐いたりするので人手が必要になる”(脳神経外科/男性)
“病院に来たら暴言吐いて治療拒否。帰宅させようにも付き添いが帰ってしまい面倒だった”(救急科/男性)
“アルコール中毒対応で暴れる患者を押さえるのに、警察沙汰になりました”(小児科・内科・検査/男性)
“眼鏡を壊された”(外科/男性)

■調査概要

医師たちの年末年始事情アンケート
集計期間:2018年12月4日(火)~2018年12月6日(木)
有効回答数:157名(男性133名・女性24名)
調査対象:「Dr.なび」会員医師
調査方法:インターネット調査(会員医師へのメールマガジンにより回答フォームを送信)

※引用・転載時のお願い
本調査結果の引用・転載時には、「株式会社エムステージ」と弊社クレジットを明記ください。

株式会社エムステージの「Dr.転職なび」「Dr.アルなび」について

「Dr.転職なび」:https://tenshoku.doctor-navi.jp/
「Dr.アルなび」:https://arbeit.doctor-navi.jp/

株式会社エムステージが運営する医師向け転職求人サイト、アルバイト求人サイト。会員医師数22,000人(2018年6月現在)。多様な働き方を推進し、医師の不足・過重労働などの課題解決を目指しています。日本全国の専任担当者が「医師が本当に欲しい情報」にこだわり、詳細な求人情報を収集。質の高い情報を提供することで、医師の求職を支援します。「Dr.アルなび」では、マイページ内で応募から勤務まで完結する独自システムを提供し、年間2万件のマッチングが成立しています。

<本件に関するお問い合わせ>
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広報:関矢 瑞季(せきや みずき)
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【プレスリリース】医師たちの年末年始事情アンケート